クーラントによるケーブル絶縁抵抗への影響

イグスのロボットケーブルかわら版・第2回は、クーラントがケーブル絶縁抵抗に及ぼす影響を検証した試験についてお届けします。

絶縁抵抗と工作機械

最新の工作機械では、予防保全機能が数多く盛り込まれるようになってきており、特に予防保全の管理指標として、絶縁抵抗値を管理する方法が主流となりつつあります。ケーブルにおける絶縁抵抗値の変化の要因として、工作機械回り使用されるクーラントの影響が大きいと考えられます。

可動ケーブルの耐クーラント性の評価は、外側のケーブル保護層(外被あるいはシース)の物性評価が一般的でした。弊社においても、クーラントによってどの程度外被が影響を受けるかとの評価(伸び強度、伸縮強度)に重点をおいていました。しかしながら、工作機械側が絶縁抵抗を管理値として活用しているため、クーラントの絶縁抵抗への影響について考慮することがまずます重要になってきています。

検証試験を実施

そこで、クーラントがケーブル絶縁抵抗に及ぼす影響について、検証実験を実施しました。

<試験方法>

① Y 社製水溶性クーラント(10%希釈)
② ケーブル(400 ㎜)
③ 70℃の恒温槽で 200 時間、400 時間放置絶縁抵抗計を使い、各ケーブルの線間絶縁抵抗を測定

試験結果を考察

試験結果および参考写真は以下の通りです。(表1および写真1 参照)

外被の種類に関わらず、絶縁体が PVC のケーブルは、クーラント浸漬後に絶縁抵抗に変化が確認できました。浸透するクーラントの影響は、一般的な PVC の物性変化にとどまらず、絶縁抵抗値に影響を及ぼすことが確認できました。一方で絶縁体が TPE の場合は影響が確認できませんでした。

注)測定値は、各線間絶縁抵抗の平均値。但し、NO3のみ絶縁体 - 外被間の値。

まとめ

絶縁抵抗値を予防保全として活用する今後の工作機械では、クーラントの影響を受けにくい絶縁体を採用する必要があります。

イグスのチェーンフレックスケーブルは、エナジーチェーン専用ケーブルとして、様々な工作機械の可動条件に応じて各種外被ケーブルを提供しています。特に、クーラントによる絶縁抵抗を防ぎ、エナジーチェーン内で長寿命を実現するために、TPE 絶縁チェーンフレックスケーブルを豊富にラインアップしております。

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